夏休みの宿題を廃止しよう

日本には夏休みの宿題というものがあります。これを子供の頃楽しんでやった、という人はほとんどいないのではないでしょうか?しかし、日本の大人たちは「夏休みに勉強しないと子供が馬鹿になる」といって、子どもたちに夏休みにも宿題や塾通いをさせようとします。しかし、本当にそれでいいのでしょうか?欧米諸国の子どもたちにはおしなべて夏休みを含めた長期休暇に宿題をすることはありません。また、欧米には塾通いといった文化そのものがありません。(最近 公文式が欧米にも進出しているようですが…)。しかし、欧米諸国の子どもたちは日本の子どもたちに比べて知的に劣っているでしょうか?決してそんなことはありませんよね。私の妻はアメリカ人ですが、夏休みの宿題をせずに育ちました。しかし生きていく上で何の問題もありません。ですから、「夏休みの宿題がないと、子どもたちが馬鹿になる」という主張は間違いだということがわかります。米国でも、学力が極端に低い子が、夏休みに学校で補習を受ける、というのはあるようで、これなんか私もいいシステムだと思います。また、移民の子も多いので英語や現地の言葉を夏休みに集中して受ける子どもたちもいます。

 

ただ、夏休みの宿題を廃止して、子どもたちが一日中ゲームやインターネットにいそしむことに私は賛成しません。

それでも、夏休みの長い休暇を利用して、キャンプをしたり、旅行に行ったり、家族で一緒に何かしたり…勉強以外にも夏休みにしかできないことがたくさんあるはずです。なぜ、私達日本人の大人はこんなに「勉強」に固執するのか未だに理解できません。

 

夏休みの宿題は、日本の教育文化です。別に、法律で決められているわけではありません。たぶん、地方自治体の条例か何かで夏休みの宿題を廃止しようと思えばできるはずです。私が「夏休みの宿題廃止」を主張したら、どれだけの日本人が賛同してくれるんだろうか、ちょっと気になります。実は結構いると思うのですが、これは文化ですからそうやすやすと変わらないことぐらい予想はしています。文化というのは例え悪習慣であっても、大多数の人がしているため存続しつづけるのです。しかし、私達日本人は今もっと休みを大切にするべき時が来ているのではないでしょうか?日本では、サラリーマンや学校の先生がウツになったり、自殺したりします。有給休暇もロクに取れたものではありません。そんな休みを軽視する大人たちから育てられる子供も、休みの大切さを実感できずに育っていくでしょう。政府が今、「働き方改革」を唱えていますが、子どもたちの「学び方改革」も必要ではないでしょうか?

 

9月1日に子どもたちの自殺者が一番多いのは、夏休みの宿題をしなければならないのにやってない、というプレッシャーとも関係あるはずです。子どもたちが計画的に勉強していないからこうなった、といってしまえばそれまでですが、私はそもそも夏休みというのは「まるまる休む」ものだと思うのです。

 

日本で「日曜日が休み」という観念が生まれたのは、実は結構最近のことで明治時代から、だそうです。それまでは土曜も日曜もなくずーっと働いていたそうです。休暇を重視するのは、主にキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の一神教圏ですね。日本人の間では一神教はあまり流行りませんが、こと休み・休暇に関しては一神教が人々によい影響を与えていると思います。「神様のために自分が休む」という考え方は欧米の人たちに「安息日」を与えました。人々は、自分が競争に負けないか不安で、かつ強欲なため、神様による「歯止め」がないと働きすぎてしまうようです。私達アジア人も、戦後経済成長するに連れ、とにかく働きつづけることが美徳だと言われてきました。しかし、それと同時に私たちは人生を楽しむことが許されない民族となってしまいました。この価値観はモロに学校教育に反映されています。学校の先生も有給休暇をロクに取らせてもらえてないと思います。そんな先生たちからは、休みの大切さなんて学べませんよね。


教育を変える「直接請求制度」
各地方自治体に「直接請求制度」という制度があるのをご存知ですか?
有権者である住民の50分の1の署名を集めて、議会に条例の制定・改廃を求められる制度です。(首長・議員の解職請求は3分の1の署名が必要)この制度はちゃんと中学校の公民の教科書に載っていますが、利用している福井県民は実はほとんどいません。自治体の中には、首長・議員が無投票で選ばれているところも結構あり、住民は積極的に政治に対してものを言う機会を十分活用してきませんでした。ですが、私達の生活を良くするには、多少の軋轢や反対があっても意見を表明していかなければならないのです。
今の教育や学校に不満を抱いている人は少なくありません。しかし、私は教育や社会を変えるには「政治家にならないといけない」と思っていました。実は、そうでもないのです。先の「直接請求制度」を使えば、ある程度、私達1市民が政治に関与できるのです。知識一つで人間の行動に方向性が与えられるんです。学ぶことって大事ですね。
そのため、私達「フリースクールみんなの広場」でもこの制度を利用して県内の教育について意見を表明していくべきだと考えております。今の教育は問題が山積しているのですが、直接請求制度を利用した県民はほぼいないはずです。先週、県庁と越前町役場の選挙管理委員会に行って確認してきました。
さしあたって、私がかねてから疑問をいだいてきた「夏休みの宿題廃止条例」の制定を目指そうと考えております。おそらく、こんなことを言い出すのは、全国で私だけかもしれません。だからこそ、意義があると思っています。世の中を良くするためには、一人一人の住民が声を上げる必要があります。そして、そのためには一定数の住民の署名が必要になりますが、一体どれだけ必要なのか、検証してみると、
必要署名数
福井県全域  13,085
福井市   4395
坂井市   1523
越前市   1345
鯖江市   1120
大野市   591
越前町   381
永平寺町  319
池田町   50
どうでしょうか?自治体によっては簡単に直接請求ができそうですよね。最近全国に名が知られるようになった池田町では50の署名で良いのです。署名を集めただけでは制度が変わりません。議会の過半数の賛成が必要ですから。しかし、その際にマスコミやウェブサイトで話題になりますから、議員も考えざるを得なくなるでしょう。私一人が勝手に始めたフリースクールでさえ、5回マスコミに取り上げられました。福井県が発展したり、全国に知られるようになるには、全国初の試みをやってみることも効果的な方法ではないでしょうか
フリースクールみんなの広場も、もうすぐ4年目を迎えますが、この日にフリースクール内で「福井県夏休みの宿題廃止条例制定に向けた実行委員会」を立ち上げる予定です。フリースクールみんなの広場の誕生日は、12月24日、すなわちイエス・キリストの誕生日前夜ですが、キリスト教では「キリストが生まれ、私達は罪から解放された」という位置づけになっています。そしてこの日が「夏休みの宿題から子どもたちを解放するための記念日」になることを願いつつ精力的に活動していこうと考えております。
最後に、アンパンマンの主題歌の一部に、こういうのがあります。
「そうだ、恐れないで、みんなのために、愛と勇気だけが友達さ」

 

子供のための歌ですが、この曲の歌詞は結構物事の核心をついています。