2017年6月6日 学校ネームバリュー信仰

家庭教師やホームスクールで、講師と生徒が1対1で向き合う形式で教える機会が多いです。塾はまだ成績の良い子が来たりするのですが、家庭教師は心の底から勉強が嫌いな子を相手に、何とか公立高校入学を目指して「がんばらせる」のが仕事です。私立高校や定時制等、高校にもいろんな選択肢があって面白いと思うのですが、やはり親心として我が子には全日制の「普通の」高校に行かせたいようです。確かに私立は学費が高く、定時制は卒業率は低い(道守は5割)ため、手放しで「そこでもいいじゃん」というわけにはいきません。
 
全日制の高校に入って卒業するには、中学レベルの基本学力と、自分で勉強する習慣がないと入っても厳しいでしょう。高校入試はそのためにあります。やはり我が国の教育文化には高校・大学・会社は入ることが一番大事、入ってからのことは2の次のようです。日本人の「学校ネームバリュー信仰」はひどいと思います。これははっきり言っていいと思いますが、欧米人はここまで学校にネームバリューに固執することはないです。

どの高校に入っても、自分で学ぶ習慣がなければ卒業できません。授業に出ていてもわからない授業を聞いているだけでは生徒は勉強そのものを嫌いになるでしょう。この点を理解していない大人は大勢いるようで、これはもう文化ですから簡単には変えられません。日本の教育システムは意外と自由なのですが、人々の学校ネームバリュー信仰が強いため、生徒たちは学ぶことを楽しめなくなっているのです。しかし、これはあくまでも「文化」なのですから、私達の考え方1つでどうにもなるのです。私は、一人でも多くの中高生が学ぶことを好きになれるように日々研鑽し続けていきたいと思っています。
2017年5月30日  オンラインゲーム…別名「デジタル・ヘロイン」

大学の勉強の合間に、私はよく読書をするのですが、今読んでいる「インターネット・ゲーム依存症」(岡田尊司著)に私は大きな衝撃を受けました。まだ読み終えてないのですが、一番心に残ったのはオンラインゲームを「デジタル・ヘロイン」と著者が呼んでいる部分です。周知のようにヘロインとは中毒性が非常に高いドラッグで、当然所持するだけで逮捕されます。

しかし、この本の著者はインターネットゲームにも同じような効果があり、人間の脳に大変な悪影響をもたらすと主張しています。この人は精神科医で少年院にて青少年の精神治療に携わってきたので、この人の主張を否定することはなかなか素人ではできません。更に、私はフリースクールの活動を通して、テレビゲーム、オンラインゲーム、スマホゲームが意志力の未発達な青少年の精神に悪影響を与えていると感じたからです。スーファミやオンラインゲームに没頭している中学生達の生気のないぼーっとした表情は今も目に焼き付いています。

フリースクールを始めた当初、とりあえず不登校生に居場所を与えようと、いろんなテレビゲームやインターネット等の設備を揃えました。結果は、不登校の中学生のたまり場になり、彼らはゲームの事以外には全く関心を示さないのです。しかも、フリースクールで5,6時間ゲームして、家に帰ったらまたゲームをします。また、彼らの多くは昼夜逆転の生活を送っているので、平均すると1日12時間以上ゲームをしている子もいます。私たちはスポーツや勉強、音楽や読書、趣味等に没頭することはありますが、1日10時間以上没頭することはありません。これははっきり言って中毒です。その子の精神状態や人間関係をメチャクチャにしてしまうかもしれません。人によっては親のクレジットカードを使って有料ゲームをしたり、外を歩く体力もなかったりします。また、ゲーム中毒になると、判断力や注意力、脳の処理能力も低下するとこの本で指摘されていました。性格も自己中心的になる子が多く、他人の気持ちを理解する力も低下するようです。これは、私もフリースクールを運営し、不登校生と交流したことで、そういう傾向は否定出来ないことを自ら体験しました。もちろん、皆が皆ではないですが。
 
ゲーム中毒者が将来プログラマーになったりする、とか言ってゲームを擁護する大人や有識者がいますが、フリースクールの運営を経験した私にはとても賛同できません。ごく一部の子はそういう方向に行くかもしれないけれど、恐らくほとんどの人はプログラマーになることはないでしょう。今は、大人も普通に学校に通う中高生もスマホでゲームにハマっている人が多いです。しかし、オンラインゲームは中毒性がすごく高いにもかかわらず、その影響力を軽視している大人が多いように感じられます。大人も子供もインターネットやゲームの恐ろしさを再考すべき時に来ているのかもしれません。

-- 
2017年5月23日(火) 子どもたちは「レベルアップ」が大好き
 
最近も、元不登校生や学校をドロップアウトした若者たちが数名フリースクールに通い続けてくれています。一時は誰も来ない日がずーっと続いていたのですが、最近は英語を学びに高校生や社会人が来てくれています。現在、中学生は来ておらず、ここで学んでいる子たちは高校生以上で大学受験のために学んでいます。いろいろ問題を抱えながらも、目標に向かってがんばれている人たちを見ていると頼もしくなります。フリースクール設立1年目は男の子がほとんどでしたが、今は全員女の子なのが面白いですね。
 
一見つまらなくて役に立たないと思われている受験勉強ですが、昨年英検1級の受験勉強を通してなかなかそれが面白いということに気づきました。英検1級を取ることによって自分のレベルアップを感じることができました。中間テストや模擬試験、資格試験などで合格を目指す人達も皆自らのレベルアップを図っています。不登校生を含めた多くの子供達がロールプレイングゲームをやったことはあると思うのですが、ロールプレイングゲームの面白いところは、プレイヤーのレベルをアップさせてより強大な敵に戦いを挑むことだと思います。そう考えると、子どもたちだって本当は自分をレベルアップさせたいと思っているのではないでしょうか。そう考えると国語、社会、数学、理科、英語、全ての教科において暗記すること、古典を読んだり、公式、年号、単語を暗記することは将来おとなになっても非常に役に立つスキルの一つだと思います。「もっと勉強しなさい」という教師や親は大勢いますが、今子どもたちが学んでいることが楽しくて、役に立つものだ、ということを伝えられる人はそんなに多くないように思えます。実を言うと、日本の多くの高校生が、親に義理立てするために大学に行っているのではないか、ということを危惧しています。しかし、仮にそうであっても、私の役割は受験勉強を含めた学びは楽しくて、役に立つことを中高生に伝えていくことだと考えています。
 
 
 2017年5月16日(火) 高校と大学は、入ってからが本番
 
これまでに何度か書いてきましたが、学校は入るでは準備期間に過ぎません。入った学校で努力して、卒業することのほうが遥かに大事です。しかし、この国の教育文化には、学校に入るまでやたら勉強して、学校に入った後のことをあまり考えない所があります。どの学校に行くのか、が重要視されすぎているのです。もちろん、これが親や学生自身のステータスになったりしているので、結構タチの悪い文化のようにも思えます。
 
4月に高校や大学に新しく入った若者は多いです。(私も4月から通信制の大学生になりました)ですが、私たちは高校や大学でもつまずくことはあります。フリースクールに以前来てくれた中学生(現高校生)の中にも困っている人はいるかもしれません。中学で学ぶべきことがすっぽりすけ落ちているので、高校で復習しなおす必要があります。また、毎日学校に通うことにまだ慣れていない子もいるでしょう。フリースクールをやっていると、ある日突然以前教えていた学生達やその親御さんから電話を受けることもあります。高校へ入っても、いろんなサポートを必要としている人はいるのです。
 
受験勉強は楽しい、と以前書きました。でも、受験勉強のしすぎにも気をつけなければ行けません。高校や大学に入って燃え尽きてしまうのでは意味がありません。高校や大学で更にたくさん学ぶ気概を持って学校に行って頂けたらと思っています。そのためには、学ぶこと、すなわち勉強って楽しいんだ、と学生に気づいてもらうことだと思います。
 
2017年5月9日(火) 通信制という学び方がある
 
今、大学の通信教育課程で教員免許取得のために日々、レポート等の課題に取り組んでいます。先月は20冊ぐらい大学から教科書が送られてきて、それを一つ一つ読み込んでいます。授業の合間とか、空いた時間があれば図書館やマクドナルドで勉強しています。科目も、英語の他に、心理学、教育学、カウンセリング、憲法、異文化コミュニケーション等、フリースクール運営にも役立つような科目もたくさんあり、普通の大学生の5分の1の学費でこんなに学べるなんて素晴らしいなと思います。今は高校も通信制で高校卒業のための資格が手に入る世の中です。今教えている中学・高校生には、進学先や就職はいろんな選択肢があるんだよ、ということを伝えていきたいです。今の中学・高校生には英語や数学の知識よりも、正しい進路の選び方や豊富な選択肢について話をすると、「この人、私の周りの大人とは少し違うことを言っている」と興味深く話を聞いてくれます。
 
今年はもっと多くの中学生や高校生と出会いたいな。不登校生でもいいし、学校に通っている子でもいいから。また、その親御さんともじっくり話を聞くのも大事です。志望校のパンフレットを持っていったりすると結構喜ばれます。皆さん、意外と進学先についての情報を入手していません。偏差値とかテストの点にばかり執着している大人が多いので、ここは一つ視点を変えて、学ぶことの楽しさ、大切さを教えるのが私の仕事だと思っています。偏差値30の大学でも、通信制でも、学ぶ意欲と目標があれば、私達はちゃんと勉強できるのですから。
 
 
 
2017年4月20日 新学期、学ぶことは楽しい
 
4月から武蔵野大学通信制の大学生として毎日勉強の日々になりました。去年英検1級の資格を得たので、今年は英語の教員免許(中学・高校)の取得を目指します。教員免許を取る過程で、英語教育の他に、心理学とかカンセリングの技術もカリキュラムの中に組み込まれています。これはすごく大切な知識だと思います。なぜなら、フリースクールの責任者、及び家庭教師として不登校生や学業不振の中高生をこの数年で何人かみてきましたが、今こそ、親御さんと学生さん双方の気持ちを汲んで話ができる人材の必要性を感じるからです。これまでは、どれだけ勉強が教えられるか、成績をあげられるか、ばかりが教師に求められてきました。しかし、これからは子供達に正しい目標設定の仕方と、規則正しい生活習慣の重要性を伝えることがより必要になってきていると思います。親の願望が強すぎて、非現実的な志望校の設定をしていたり、スマホ・インターネット漬けの生活習慣から抜け出せない若者が大勢いると感じます。学ぶことは、本来楽しいこと。私が英検の受験勉強や、今の大学の勉強の体験から、学ぶことの楽しさを私の学生たちに伝えていきたいです。数年前までは気が付かなかったのですが、歴史も数学も英語も、大人になってから必要な教養の糧であり、私達の人格形成にとって大切な学びだと思うようになりました。それは、ちゃんと知識をつけていると、大人になってからメディアや他人の言うことを単純に鵜呑みにしなくなるのではないか、と思うからです。
 
今年も数多くの中学・高校生と出会うことになるでしょう。私も彼らと同じ「学生」です。ともに学びの楽しさを体験できる一年になればいいな、と思っています。
2017年3月23日  高校へ入ったのはいいけれど…
私達日本人は、「入学」「入社」等、入ったことをものすご~く喜ぶ民族です。この時期になると、自分の成績ではちょっと手の届かないような高校や大学に合格する中3生、高3生がでてきます。合格すること自体はめでたいことなのですが、卒業するかどうかは実はこの時点ではわかりません。事実、例えば藤島高校のような偏差値の高い高校を中退する子は毎年のようにいます。ですから、○○高校に入った!○○大学に入った!とものすごく喜んでいる生徒さんや親御さんと見ているのは、実を言うと複雑な気持ちにさせられます。学校は「卒業」して初めて喜ばしいのであって、「入学」は単にスタートラインに立っただけです。ちょっと考えればわかることなのですが、私たちはその文化に染まってしまうと、周りに流されとんだ勘違いをしてしまいます。
先日、不登校だった中学生で、高校に入り再度不登校気味になっているという話を聞きました。高校に入ってしばらくは学業もバイトもしっかりこなしていたようなのですが、しばらくして重度の引きこもりになっているようです。何がそうさせたのか?
親御さんの話を聞いていると、なんだかんだ言ってゲーム中毒、スマホ中毒にかかっているようで、恐らくこれが一番の原因でしょう。ゲームは有料のものもあるようで、月3万以上使い込んでいるのだとか。生活は昼夜逆転、学校にも行かなくなったようです。これはまずい。引きこもりは長期化すると、10年以上引きこもるかもしれないからです。

人はつまづきます。大人ですら精神を病むことだってあります。
私もこれまで何度も失敗しました。
だからこそもう一度立ち上がらないといけません。
今引きこもりの親御さんに必要なのは、スマホ、漫画、ゲームの類を一切禁止することでしょう。高校生にスマホは早すぎるのかもしれません。スマホ中毒、ゲーム中毒になってしまったら、スマホをやめて、ガラケーに戻したほうが良いです。もちろん精神的な病を抱えている可能性もあるので、病院に行く必要があるかもしれません。
この意見には賛否両論あるかとは思いますが、ゲームとスマホは中毒性があるのは確かです。ギャンブルやお酒と同じ、ハマってしまうと健康を害し、一財産飛んでいってしまいます。尻拭いをするのは家族です。どうか子供さんのゲームとスマホにはくれぐれもご注意ください。
ホームスクール(2017年3月9日)
以前、東京のフリースクールの老舗「東京シューレ」主催のフリースクール運営者養成講座を受けに行ったときのこと。知る人ぞ知る東京シューレ創設者・奥地圭子先生と話をする機会がありまして、地方都市でフリースクールを運営することの難しさについて相談したことがありました。田舎では、人口が少なく、交通の便が悪いので、東京シューレのようなフリースクールが成立しにくいのではないか、と私自身気づき始めていたからです。すると、奥地先生曰く、「田舎なら、ホームスクールからはじめてみてはどうかしら」とのことでした。田舎でフリースクールか可能かどうかは奥地先生は言及しませんでした。確かに、地方都市でフリースクールをやっている所はありますが、まだまだ広がりにかけているのが実情です。
ホームスクールというと、不登校生対象の家庭教師みたいなものでしょうか?これだったら学校の勉強に抵抗がない子どもさんには、週1回~2回のペースで可能でしょう。
ホームスクールならば、講師側が学生の家に行けばよいわけで、交通機関の問題は解消されます。あと、引きこもりの子供さんでもホームスクール講師を受け入れてくれさえすれば、長期の指導も可能かと思います。15歳の段階で、道守高校でやっていける程度の学力があれば、最低限高校卒業を目指すことも視野に入れて、数学や英語の勉強に力を注ぐこともできます。英語検定(英検)や数学検定(数検)など、年齢を問わず学力を証明するための試験は、学校でなくても受けることができます。

不登校の子供さんは、当然のことながら一日中家にいることが多いわけです。運悪く、合わない学校や先生に出くわしてしまったために学校へいけなくなってしまっただけかもしれません。ただ、家で何もせずに長期間1人でじっとしていることは、健全なことではないですし、外でいろんな人といろんな体験をする機会を無駄にしていることにもなりかねません。今日も元不登校生の大学生と話をしましたが、不登校時代に残念だったことは、家でぽつんとしていた頃、外で友人たちといろんな体験ができなかったことだと言っていました。
適応指導教室、地域のスポーツクラブやボランティア団体、定時制高校・通信制高校、民間の塾・予備校、フリースクール等、子どもたちの居場所は県内にもないことはないので、たっぷりある時間を利用してそういった所に足を運んでみることが不登校生にとって大切だと思います。ホームスクールも、家で勉強する一つの手段として考慮にいれて頂けたらと思っています。
受験勉強には意味があり、将来役に立つ(2017年3月2日)
学校で学ぶ科目、特に主要科目と呼ばれている国、社、数、理、英の5科目は暗記科目です。保健体育や家庭科にもペーパーテストはあるようですが、あれでひどい点をとっても親は通常何も言いません。しかし、主要科目で低い点を取ると世の大人たちはかなり不安になるようです。それは、主要科目が高校入試、大学入試に直結しているからです。世の多くの大人はどの学校に行くかで子供の人生とステータス(つまり人間としての身分)が大きく左右されると思いこんでいるからです。
実は私も高校3年の頃「受験勉強は意味がない」と宣言して勉強そのものを辞めてしまった過去があります。そして、フリースクールを始めてからしばらくは、学校での勉強そのものが役に立たないものと思っていました。実を言うと、フリースクール関係者の間では、そのように考える人が結構います。確かに、日本にいるかぎり、英語も数学も必要ない…それが現実でしょう。
しかし、テストに出る範囲を暗記して、それを試験で再現する。一見つまらない作業のように思えますが、結構大人になってから必要とされるスキルでもあります。例えば、車の運転免許を始め、大人になってからも何かと資格試験等で受験勉強のスキルが重要になってくることがあります。これは不登校生も将来必ず通らざるをえない関門です。職場で尊敬されて、ある程度効率的に収入を得ていくには、やはり資格が必要なのです。資格を取るには必要とされる知識を覚えて、試験でそれを再現するスキルが必要です。受験勉強をすることでそのスキルが身についていきます。
肉体労働でも同じことが言えます、例えば、建設現場や農場で働くことになっても、スキルを高めるには何らかの資格が必要となってきます。筆記・実技共に反復作業を通して私たちは資格を取得していきます。
今回英検1級のために久しぶりに受験勉強をしましたが、なかなか楽しかったと思っています。自分に見合ったレベルで、自分の適正に合う目標設定ができたからでしょう。またしばらくしたら違う資格にチャレンジするため、受験勉強をしたいと思っています。そして、合格した時は本当にうれしいですよね。
勉強しすぎてバカになる?
こんなことを言う人に出会ったことはありませんか。実は、これ、当たっている部分もあると思います。受験勉強は、決められたことを覚えて試験で再現するという作業です。ですので、10代のうちからこの作業ばかり延々を続けて、その他の経験をおろそかにすると、自分の頭でものを考えられない人間になってしまう可能性があります。将来の目標設定も他人任せにして、自分で何をやったらいいかわからない子供はまだ多いのではないでしょうか?いくら試験で高得点を取れても、これでは頭がいいとは言えませんね。また、試験で良い成績を収めることと、人格を高めることは、あまり関係はないでしょう。ですから、生活に多大な負担をかける勉強をするくらいなら、目標を下げることも必要だと思います。
では受験勉強にどう向き合えば良いのか?
不登校生であるなしにかかわらず、それでも受験勉強を忌避する人は少なくありません。17歳の私のように学校の勉強で気が狂ってしまうと受験どころではなくなります。そうならないためにも、2つの点に気をつけるべきでしょう。
1.生活習慣を改善して体調を整える
不登校生と接して分かったことは、彼らが不健康な生活習慣を送っていることです。彼らは一日中家にいることが多いので、体力・気力共に衰えて行きます。そうなると、何かのために学ぶ、という意欲は湧きません。これでは、将来の目標設定もできないでしょう。体の調子が悪いなら医者にかかることは当然ですし、その必要がないならば、早寝早起きと良い食生活の通して生活習慣を改善しなければいけません。そして、ゲーム・漫画・スマホ・インターネットの使用制限も、必要であれば親が責任を持って実行すべきだと考えております。
2.自分に合った目標設定をする
いくら学校の勉強が大事だと言っても、自分の目指したいゴールがないと苦痛でしかありません。また、間違った場所で勉強していないか、自分に問う必要のある学生も少なくないのではないでしょうか。高校時代の私のように英語・社会科に強い自分が理科系に入ってしまったことで、非常に苦しんだ経験があります。理系のほうが就職に良い(一応、それは正しいと思う)、という親の意見を取り入れた結果、悲惨な高校生活を送ることになりました。目標設定が不向きであったり、極端に高望みしていたりすると子どもたちは学びを楽しむことができません。自分に合った目標設定ができているかどうか、いろんな人と相談してみることも大切です。
フリースクールみんなの広場でも、学校に行かなくても学力がつくように、英語検定試験(英検)、数学検定試験(数検)を目標にすることを検討しています。これらの試験は、年齢・学年にかかわらず自分の学力を証明するものなので、誰でも自分に合ったレベルを選択できます。学校のように、強制的に自分に合わない内容を学ばされることはないです。

 

2015年9月のNHKニュースで、フリースクールみんなの広場、が取り上げられた際、フリースクールで学力がどうなるのか懸念する意見もあったようです。英検・数検はその懸念を払拭する良い材料になると考えております。

 

生活習慣と中高生(2017年2月20日)

フリースクールを運営する傍ら、家庭教師をしていると、見ている学生の生活習慣を垣間見ることもよくあります。家庭教師は何と言っても相手の親御さんと話をする機会が多いです。ここらへんは成績さえ上げればそれでOK、といった塾と違います。

実は生活習慣は学校の成績よりも大事で、ここが乱れていると学業にも大きく影響してきます。睡眠不足や偏った食生活は集中力を低下させるからです。民間の塾業界と親御さんはテストの成績にばかり関心を向けて、こういった基本的な生活習慣の大切さに十分関心を向けていない気がします。そう言えば、家庭教師も塾の先生も夜の仕事なので、結構夜食とかしていて不健康かもしれませんね。

実際これまで見てきた中学生の中で、学校にはちゃんと通えているものの、5時に帰宅しすぐさま昼寝して夜8時に起きる生活とかしていた子がいました。食事はその後、9時頃に食べていました。

確かに、今の学校は疲れますし、ひょっとすると今の子供は大人よりも忙しいかもしれません。それならば、早く寝る習慣をつけなければいけないのです。しかし、今はゲームやインターネットがあるので、子供がそれにハマり就寝が夜中1時~2時の子も少なくないと思います。親が何とかしたいと思っていても、反抗期で子供が反発して言うことを聞いてくれなかったり、他のことで忙しくて子供の生活習慣にまで気が回らないケースは少なくないと思います。また、中学・高校生が運動部に入ると、勉強や休む時間を取られすぎてしまうので、周りの大人はよく注意するべきだと思います。

先週も指摘したように、不登校や引きこもりになると、朝起きて夜寝るという生活ができなくなってしまいます。今の家はあまりにも心地よすぎます。今は家の中でなんでもできてしまいます。食べ物も豊富にあります。

ですから、学校に行っている子も、行っていない子も、まずは基本的な生活習慣から見直したいものです。

余談ですが、最近新聞で学校の先生の過重労働、過労死の記事をよく見かけます。毎日夜遅くまで仕事をしていて、学校の先生の「生活習慣」は大丈夫なのか、心配せずにはいられません。一日中ゲーム漬けの日々もいけませんが、一日中仕事漬けの毎日もこれからはネガティブなイメージを持たれるようになっていくでしょう。とりわけ教師にかかるストレスは、学校での教育の質にも影響すると思います。

オンラインゲーム、スマホ、インターネットの中毒性(2017年2月13日)
多くの子供達が今スマホ、オンラインゲーム、インターネットの何かに依存して生活しています。確かに上手に使えばスマホもインターネットも大変便利な道具です。しかし、これらの道具には中毒性があり、1日3時間以上没頭している子供も少なくありません。そして、残念なことに不登校になってしまうと、これらの道具で一日中遊んでしまう子どもたちも大勢出てきてしまいます。
「マインクラフト」等の創造的なオンラインゲームで、将来プログラマーになる子供も一部にはいるでしょう。学校へ行かずに本当にその道に行くのならそれでもいいと思いますが、ほとんどの子供はそうならないでしょう。フリースクールみんなの広場にも一日中ゲームをしていた子は何人もいましたが、プログラマーになりそうな子はいませんでした。なので、やはりオンラインゲームが子どもたちの成長に寄与することはほとんどないと考えております。
学校に行っている子どもたちの中にも、家に帰ればそれに没頭してしまう子は多いでしょう。もちろん1日1時間とか、自分で制限できればいいのでしょうが、ゲームの中毒性のためこれは誰かが管理しないと難しいです。ゲームに時間を取られすぎて、子どもたちが勉学やその他の学校外での貴重な体験をする時間が少なくなってしまうことを懸念しています。
とにかく今の家は心地良いです。食べ物はあるし、冷暖房はあるし、インターネット等遊び道具はふんだんにあるし…「引きこもり」をたくさん生み出しやすい生活環境です。これは恐らく日本だけの現象ではないでしょう。今にも潰れそうな吹きさらしの家だったら、決して「引きこもり」になろうとする子供はいないと思います。
引きこもりになった人を「しょうがないから」と言って肯定する人もいます。確かに、今の学校には問題がたくさんあり、それは重々理解しています。もっといろんな子どもたちへの受け皿があってもいいはずなのです。しかし、だからといって一日中子供が家にいてもいい、という意見には賛成できません。第一、引きこもりの子供を持って嬉しい親などいないでしょう。長期化すると、何年、何十年も続く人もいるようで、世話をするのは結局家族、特に親です。
心身に不調をきたしたら、お医者さんにかかるのは当然ですし、私も経験があります。決して恥ずかしいことではありません。また、親も含めてスマホ、テレビ、インターネットを、ゲーム、漫画を制限する必要があるご家庭も出てくるかもしれません。家にいることが退屈になれば、外に行くモチベーションの1つになると思います。
 

民間運営のフリースクール VS 自治体運営の適応指導教室 (2017年2月2日)
以前にも書きましたが、フリースクールの存在意義ってろう?ということを、考えることがよくあります。小中学校に通えない子が行く適応指導教室が各市町村にあるのに、フリースクールは必要あるのか、と以前いつも自問していました。しかし、今のフリースクール「みんなの広場」が、実は適応指導教室では対応できない点を補っているようにも思えます。
適応指導教室の長所
福井県の場合、だいたい各市町村に学校に行けない子たちのための適応指導教室というのがあります。自治体が運営しているので、教師が数名常駐し、必要な道具もだいぶ揃えられています。平日は毎日開いているので、無料でしかも自分のペースで勉強することができます。

適応指導教室の短所

しかし、使いづらい部分もあります。例えば、市町村外に住んでいる人は、行けません。例えば、福井市の適応指導教室は森田にあるのですが、ここは坂井市から結構近いのに、坂井市に住む小中学生は通うことができません。また、福井市と言っても広いです。山間部の美山や海岸沿いの越廼も福井市なので、親御さんは毎日森田まで送り迎えすることになり、これは大きな負担です。小中学生は車を運転できません。よって、バスや電車のアクセスが良い所に適応指導教室がないと、毎日利用することは大変です。そして、一旦中学を卒業すると、適応指導教室にいることはできません。中学を休みがちだった子には、定時制・通信制高校を紹介することが多いです。定時制・通信制高校は今、高校版適応指導教室の役割をも担っているからです。
「みんなの広場」は適応指導教室の短所を補う
フリースクールみんなの広場は、現在週1回しか開いていませんが、無料で開放しています。また、小学・中学・高校・社会人を問わず受け入れています。その上、住所は関係ありません。鯖江市や坂井市の人も自由に来ることができます。場所は便利な福井駅前なので、バスや電車で簡単に通学できることも、子どもたちにとっては利点でしょう。このように、みんなの広場は今、適応指導教室の短所を補っていると言えます。
少しずつ子どもたちが戻ってきた…?
1月に入ってまた中学・高校生が少しずつ来るようになりました。
今のみんなの広場でできることは、勉強と図書館で読書、ボードゲームぐらいですが、1人でも不登校生が来る以上、一緒に楽しく学んだり遊んだりすることができます。いずれは、子どもたちの方から、「○○したい、○○へ行きたい」という声が上がってくれば、フリースクールもより面白くなってくるでしょう。
不登校生と英検5級(2017年1月27日)
1月22日㈰に英検を受けてきました。英語講師としてスキルアップするために、英検1級を目指して勉強しています。実は今家庭教師として1人の不登校生(中3)に英語を教えているのですが、高校進学を控えているので、今回半ば無理やり英検5級を受けさせました。一緒に車で会場の福井工大に行ったのです。英検5級は中学1年程度のレベルなので、彼は多分受かったと思います。英検5級というと、小学生や社会人と一緒に試験を受けることになるので、彼はすごくそれに戸惑っていたようです。彼は不登校ですが、将来の目標はアメリカ留学、ということで今回多少強引に受けさせてよかったと思っています。

不登校生と学校の勉強というと、なんだか水と油という感じで受け取りがちですが、不登校生と言っても十人十色、学校の勉強に対するアレルギーがそれほど強くない子もいます。あと、科目によって好き嫌いの強弱が極端に激しい子も多いようです。

先週のコラムで映画「ビリギャル」について批判的な文章を書きました。しかし、私が感動した部分もあります。それは、全く勉強したことない高校生が、塾に通い始めてからガラリと性格も行動も変わったことです。人間、こんなに変われるんだ、という点が多くの視聴者を魅了したのだと思います。

学校の勉強について、こんな勉強して何になるの、という疑問を持つ人は多いと思います。確かに、学校で学ぶことは社会でほとんど役に立ちません。ただ、学校の勉強や受験が、1つの目標を子どもたちに与えるきっかけにはなると思います。例えば、テストの点が10点から30点になることで、自分の成長を親も子供自身も感じ取ることができるのです。家で引きこもりになるよりは、定時制高校・通信制高校でもいいから、とにかく将来のために何かしている姿を見たい、それが不登校生の親御さんの願いではないでしょうか。

フリースクール「みんなの広場」では、学校に行かない中学生対象に、英検5級を目指そう講座、をはじめます。私自身、何度も英検を受けたことがあるので、要領はだいたい分かっています。無料で開講していますし、社会人の方や親御さんも来て頂いて構いませんので、ご興味のある方はぜひお越しください。

ネームバリューで進学先を決めるのは愚か (2017年1月20日)
一時流行った「ビリギャル」という映画を、嫁に面白いから、ということで見てみました。話の内容は極めてシンプルで、遊んでばかりの勉強したこともない女子高生が、ある日突然塾に通い始め、猛勉強の末、慶應義塾大学に現役合格する話です。
  非常に美談で、見る人を感動させるものがありましたが、私が強く違和感を感じた点がありました。それは、偏差値の高い学校こそ素晴らしい、というメッセージが色濃いストーリーであったことです。映画の中に出てくる坪田先生はしきりに私学の最高峰・慶應義塾大学をめざすように勧めながら、それより楽に入れる大学についてはまるっきり軽視していること。そのせいで、主人公は週6日塾に通う必要がでてきてしまい、お母さんが佐川急便のバイトを始めざるを得なくなってしまいます。お母さんの生命保険とか妹の学資ローンも全部崩して塾代に充ててしまいます。うーん…いくら子供のためとはいえ、そこまでする必要があるのだろうか!?
  
個人的な感想として、視聴者にはあまり真似をしてほしくありません。日本には本当にたくさん大学があるので、皆さんには経済的・精神的な負担のかからない進学先を選んで頂きたいものです。事実、映画の中でも受験のために親子共々ボロボロになっていました。まさに古いスポ根ドラマ風です。大学に入っても勉強を続ける意欲が湧くのかな・・・そこまでは映画の中では語られていません。私達日本人が如何に、卒業のことより入学のことしか考えていない人が多いかを如実に示す脚本でした。高校も、大学も、本来入学より卒業が大切なのです。

実際、今時良い大学を出ても思うように仕事がみつからないこともあるし、見つかってもロクな職場でないブラック企業、ということはよくあります。最近でも東大卒の女の子が超有名企業で過労自殺したニュースが世間を騒がせました。日本の教育の問題点は、システムにあるのではなく、過剰な努力を強いる私達日本人のスポ根的な考え方にあるのだ、ということを映画「ビリギャル」を見ていて気づきました。
そして、受験に関して言えば、大学入試よりも自分の目指す資格試験にエネルギーを費やしたほうが、はるかに受験を楽しめるし、仕事に結びつくと思うのです。だからネームバリューで安易に進学先を決めるのではなく、精神的・経済的負担が少ない所で、自分の目標に結びつく高校・大学を目指しましょう。そうしたほうが、遥かに10代の貴重な時間を有意義に過ごせると思うのですが、いかがでしょうか。


楽しく勉強できる中学・高校生になるために(2017年1月12日)

学校の勉強は往々にして「つまらないもの」「脅されてやらされるもの」と思っている人が9割以上だと思います。
大人も子供もきっとそう思っているでしょう。実際、不登校の小中学生に勉強やってみようよ、と話を持ちかけるとたいてい嫌がります。普段「勉強しなさい」と口うるさく言っている大人ですら、「勉強はつまらなくて苦痛だけど、やらないと将来だめな人間になる」という考え方をしています。

ここで疑問がでてきます。勉強ってそんなに苦痛なのでしょうか?

というのは、私は今英検1級取得に向けて受験勉強していますが、正直言って楽しいです。
信じられますか?私は今受験勉強を楽しんでいます。また、4月から教員免許を取るために大学に入りますが、待ち遠しくてしょうがないです。17歳の頃、大学に行きたくなくて行きたくなくて仕方がなかった自分とは雲泥の差です。

私が「受験勉強は楽しいもの」というと、中学・高校生はポカーんとした顔をします。しかし、今私自身が受験生です。
私は今後勉強や受験の楽しさを伝えていきたいと思います。どんなに勉強嫌いな子でも、福井県にいるなら運転免許をとるために皆受験勉強をするのですから。

ところで、何が私達を勉強嫌いにさせているのでしょうか?

理由は2つ考えられます。
① 受験勉強や学校の勉強に中学・高校生にとって「やらされている感」が強いから
② 精神的・肉体的に疲労をきたしているから
でしょう。

①について、自分のペースに合わせて勉強することが大切です。学校のペースに無理して合わせようとすると、誰だって勉強を苦痛と思うようになるでしょう。実際、私は高校時代、特別進学科の理系コースにいましたが、これが人生最大の間違いでした。勉強のスピードが非常に速い!このスピードについていけないと、学ぶ方も意欲をなくしていきます。ここで無理解な親や教師は子供を責め立てて状況を変えようとします。ですから、中学や高校で学ぶスピードを調整するために、クラスや学校を適宜変更することは非常に重要なことだと考えています。今は入学試験があってもないにひとしい学校もあるので、自分の中にある偏見を取り除いていろんな学校の情報を探ってみましょう。勉強は入ってから、自分のペースで楽しくやりたいものです。

さらに、自分に合った目標を持つことも大切です。無理に背伸びをして高い目標を設定しすぎると、無用なストレスを生んで、勉強に対する意欲を失います。自分の将来やるべきことを見つけることは、自分を知っていれば中学・高校生だったら本来容易なことなのですが、中学・高校で「やらなければいけないこと」が多すぎると、「やりたいこと・向いていること」を模索する時間がありません。私が普段から定時制高校を高く評価しているのはこの点です。

②について、精神的・肉体的疲労が強いと、勉強に対する意欲がわきません。誰でもそうです。当然のことです。
私も塾や家庭教師で中学・高校生を教えていますが、特に運動部に所属している子供たちは非常に疲れています。中学・高校の運動部は土日・祝日も練習や試合があるのでもう子どもたちに休みはないです。教師の過重労働の原因となっていて今国会で問題になっています。学校の勉強がうまくいかなくて1日の授業の大半が理解できていないときは、思い切って部活動を休むか辞めるほうがよいでしょう。私はスポーツは良いことだと思っていますが、今の学校の運動部はやり過ぎだと思っていて、なぜ親御さんたちが声を挙げないのか正直不思議でなりません。プロのアスリートを目指すのでないなら、スポーツは1週間2~3日で十分です。「デンツー」みたいな会社は体育会系を採用するのでしょうが…若者の将来を思うとあまりオススメはしません。

また、自分に合ったクラスや学校にいないと、精神的に辛いと思います。中学・高校生は一日の大半を授業に費やしているので、その授業を楽しめないと勉学に対する意欲を失います。人によっては不登校になります。いまいる学校を絶対視せずに、他の学校や、学内の別のコースやクラスへ通うことも選択肢に入れておいていいと思います。ここで邪魔になるのは、親御さんと学生自身のプライドですが、そのプライドは決して私達を幸せにすることはありません。

 

道守高校(定時制高校)の素晴らしさ(2017年1月10日)

定時制高校(例えば道守高校)の長所を箇条書きにすると、

● 制服がないので、服装が自由
● その他、バイク禁止、バイト禁止等等、うるさい校則が遥かに少ない
● 9月からでも入学可
● 編入生を積極的に受け入れる土台がある
● 単位制なので、全日制高校を辞めてもそれまで勉強したことは単位として換算される。
● 選択科目が豊富、学生の興味関心を追求できる
● 先生方がリラックスしている。
● 先生1人あたりの学生数が5人~15人
● 学食があって、地元の素材を使った美味しい定食が200円!
● 1年のうち休みは5ヶ月!
● 大人の学生もいて、年の違う学生たちと交流できる
● 外国人の師弟もいたりして国際的なところもある
● 朝コース、昼コース、夜コースと別れているので、逆に生徒同士の鬱陶しい人間関係も避けられる
● 4年で卒業することもできれば、3年で卒業することもできる。
● 県内に7箇所(福井市道守、大野、丸岡、鯖江、武生、敦賀、小浜)にある。
● そして何よりも、公立高校定時制は学費が実質無料!

確かに卒業率が5割台という定時制ならではの問題もありますが、自分で最低限の規律を保てれば、定時制高校は本当に素晴らしい学校だと思います

通信制・定時制で日本の教育を楽しもう(2017年1月9日)
日本は受験戦争が厳しい国、だと思い込まれています。日本人も外国人もそう思っています。しかし、前にも言いましたが、教育システムは結構自由な部分があります。まず、小中学校は別に行かなくても高校へ進学できます。中学校で不登校だと、普通の全日制は難しいかもしれませんが、今は定時制や通信制等いろんな高校がある上に、公立だったら今なら無料で行ける時代です。県立道守高校の定時制であれば、反社会的(暴力を振るう)、非社会的(ひきこもり)でなければ、テストの成績はあまり重視されずに入学させてくれるようです。通信制には入学試験もありません。入学試験がない…これは子どもたちの中学・高校時代の学生生活にとって大きなことです。高校入試・大学入試のための勉強にあまり時間を割かなくて済むからです。実は私も来年4月から通信制の大学の教育学部に入りますが、入試はありません。学費は福井大学教育地域学部の3分の1、交通費・入学金・寮費を含めると、一般の大学生より遥かに安く上がります。勉強は入ってからすれば良いのですし、勉強しなければ単位が取れないだけですから。
皆が血眼になっている受験勉強って何なんでしょうね。そんなに力を入れる必要があるのでしょうか。入学試験の意味自体がこれから問われる時代になってきています。
そう考えると、小学・中学は辛かったら公立の適応指導教室に通う、高校は通信制・定時制、大学も通信制にすれば、親も子供も心理的・経済的なストレスから解放された素晴らしい子供時代を過ごせるではありませんか。16歳からアルバイトをして経済的な感覚を学び、時間はたっぷりあるので、ひきこもりにさえならなければ自分の目標はじっくりと考えられます。日本の教育って自由にやり過ごそうと思ったらできるんです。後は、私達大人が古い価値観を捨てるだけで良いのです。

フリースクールと定時制高校  (2016年12月4日)

 

学校にもいろいろ問題があるので、現代の子供が不登校になるのはある程度仕方がないと私は考えております。

普通の公立学校では、担任の先生や教科担任、クラスメートを選べませんので、もし仮に自分がいじめにあったり、「ハズレ」の先生に当たったりしたら、子どもたちは行き場がないですよね。そんな子どもたちのためには、各自治体で適応指導教室(福井市:チャレンジ教室、坂井市:ステップスクールさかい、鯖江市:チャイルドセンター)が用意されています。また、学校内で、保健室登校や相談室登校をしている子供もいます。無料で通うことができ、公費で運営されているのでマンパワーも充実しています。

 

しかし、自治体が運営している適応指導教室や学校の相談室は、子供が中学校を卒業すると同時に通うことができなくなります。

そのため高校では定時制高校や通信制高校がその子達の受け皿となっている現状があります。逆に言えば、定時制高校や通信制高校に我が子を通わせることをためらう親御さんもまだまだ大勢いるようです。公立の定時制高校は、無料で通学できて、1クラスあたりの子供の数が少なく、しかも全日制高校のように規則でがんじがらめにしないので、私は個人的に気に入っています。しかし、これまで私の運営してきたフリースクールを巣立った子どもたちの間では、公立よりも私立の通信制高校のほうが魅力を感じたそうです。なんでも、「学校臭くない」のがよかったのだとか。親御さんの負担は大変でしょうが、少なくとも今彼らは元気に高校に通っているそうです。

 

小中学校は適応指導教室、高校は定時制・通信制・・・となると、フリースクールというのは県内に存在価値があるのだろうか、と自問することがよくあります。家から一歩も出てこない系の子供には、フリースクールは何もできないのですが、引きこもりではないけれども、学校も適応指導教室もいけない子、高校での居場所もない子、18歳過ぎて学びたい子などが来ることになるでしょう。とにかく平日の日中に誰かと会うことが彼らに必要になってくると思います。フリースクールは複雑な入校の手続きが簡単で気軽に来れる点が長所でしょう。

 

受験勉強は楽しい!?(2016年12月3日)

受験勉強は楽しい!?

みなさんは受験勉強についてどんなイメージをもっていますか?おそらくネガティブなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?実は私もつい最近までその1人でした。受験勉強は暗く、孤独で、青春の大切な時を無駄にしているもののようにしか思っていませんでした。自分の場合、なんと高校3年!のときにその思いが最高点に達し、クラスで1人センター試験を受けない決断をしたのです。

実は、今私は36歳なのですが受験勉強をしています。来年1月の英検1級を受けるために受験勉強をしています。あんなに嫌いだった旺文社の単語帳を買ってきて、毎日覚えています。車の中でも英単語のMP3をダウンロードして聞いています。便利な時代ですね、車を運転しながら受験勉強ができるとは。

なぜ英検1級を受けようと思ったかというと、フリースクールを運営する傍ら、普段英語教師として中学・高校生、及び社会人に英文法・英会話を教えることが最近多くなってきたからです。英検1級の受験勉強をすることで、受験生の気持ちを直に体験できる上に、合格すればより多くの生徒さんや親御さんが私を一人前の講師として認めてくれるのではないか、と考えているからです。

また来年4月から、英語の教員免許を取得するために、ある大学の教育学部に入学する予定です。今は、通信教育で教員免許が取れる時代になりました。入学試験なしで、学費は通学する学生の5分の1で済みますから、社会人にとってなんともありがたい制度です。免許があれば将来パートタイムで県内の中学や高校で講師として働くこともできるようになるでしょう。

そうやって自分の将来を描いていると、受験勉強も楽しくなるものです。朝早く起きて単語帳を開くこともちっとも苦にならないのです。仕事柄多くの中・高生と接する機会が多いので、この素晴らしさを不登校生を含む若い人に伝えていきたいな、と思うのです。

しかし、受験勉強を「楽しい」と思えるようになるには、どうしたら良いのか。
それは現実的かつ自分に合った目標を持つことでしょう。受験勉強がつまらない・はかどらない最大の理由が、目標設定が自分に合っていないからではないでしょうか。

多くの中高生が「志望校」についていろいろ考えるでしょうが、あまりに高望みしすぎていると、後でやる気をなくしますし、無理がたたって体を壊します。「自分はもっとデキるんだ」「うちの子はもっとやれるハズ」と思いたいという気持ちは誰にもあるのでしょうが、そのプライドが適度な目標設定を妨げることが往々にしてあります。

今でもいろんな中高生と交流していますが、自分に合った目標設定ができている子は、受験勉強中でも無用なストレスを抱え込んでいません。逆に、非現実的な難関校を目指したりしていると、勉強そのものが嫌になっていきます。学校ブランドに目がくらんでしまう人は今でも多いでしょう。不登校生の親の場合、わが子を定時制・通信制の高校へ行かせたくがないために、なんとか全日制、いわゆる「普通の高校」に行かせようとしますが、実現するはずはありません。中学校での基礎が全くできていないわけですから、ゆっくり教えてくれる定時制高校を選ばないと、入学試験で落とされるか、中退する羽目になります。

学校の先生も「お前の成績ではこの学校にいけない」とはなかなか言えないようです。生徒のやる気をくじくことなるのを恐れて言えないのでしょう。私は「もっと楽に入れる学校にしてみたら」と直接学生によく言うことがあります。

私も英検1級を受験しようか、準1級にしようか悩んだことがありました。さすがに1級の問題は難しいです。しかし、自分で過去問をやってみると、英検1級はだいたい7割、英検準1級は9割の正答率でした。英検は6割5分~7割の正答率で合格なので、思い切って1級にチャレンジしようと思いました。決して「1級合格」は自分にとって非現実的ではないと判断したからです。

来年4月に入る予定の大学も、ネームバリューではなく、カリキュラムと学費を自分で調べて決めました。教員免許が取れれば大学はどこでも良いのです。今の受験生もその親御さんも本当に志望校のカリキュラムを調べない人が多いですね。フリースクール、家庭教師、塾講師をしている自分にとって、正しい目標設定の仕方を伝えられる人になりたいと思います。そうすることによって、子供さんは楽しく受験勉強をするようになるでしょう。そして目標に向かって勉強するわが子の姿を見る親御さんも感動を覚えるはずです。正しい目標設定は、不登校生を含めた全ての学生にとって大変重要なことだと思います。

 

 

さよなら松本3丁目(2016年11月26日)

 

2年間お世話になった、フリースクールみんなの広場の松本校舎が11月をもって役割を終えます。今後のフリースクールは駅前の便利なハピリンの1部屋を借りて運営を続けていく予定です。学校へ行かない中学生が一人でフリースクールに来るにはやはり駅前が一番便利ですし、必要な機材もすべて揃っています。

松本校舎では本当にたくさんの学習会、イベントを開いてきました。フリースクールの運営とはどんなものなのか、実際に体験してよくわかりました。運営は決して簡単ではないですが、会社に就職しても長続きしない私が、なぜかこのフリースクールの仕事だけは辞めたいとは思わないのが不思議です。たとえ学生がほとんど来ない日があっても、とりあえず開いている・・・、たった1人の不登校生がフリースクールで数学や英語を学びに来る…、それだけでも十分社会の役に立っていると自負しております。だれも来ないから、フリースクールは役に立たない、と誰が結論付けられるでしょうか?

先週は大学受験を控える女の子が1人フリースクールに来ていました。しばらく来てなかったので、もう辞めたのかな?と思っていたのですが、どこかに旅行していたようでした。彼女の他にも、年明けになって受験間際の不登校生たちがひょっとしたらフリースクールで学ぼうという気になるかもしれません。逆に、誰も来ないかもしれません。私にとっては、どちらでも良いのです。今の授業は、NHK講座とボードゲーム、健康的な昼食、数学・英語の授業の4つを効率的に取り入れた良いカリキュラムになっていると思います。

フリースクールみんなの広場も12月24日で2周年を迎えます。
これからフリースクールはもっともっと変化し続けるでしょう。フリースクールみんなの広場を応援してくださる方々は今も少なからずいらっしゃって、私も大変楽しく運営できております。12月のフリースクールのみんなの広場にもぜひご期待ください!

定時制・通信制高校の魅力(2016年11月19日)

 

先週の金曜日、教育センターで開かれた教育研究大会に参加してきました。県内・県外の小中学校の先生方や各市町村の適応指導教室の先生方が200人ほど参加していまして、私も一番後ろの席に座っておとなしく話を聞いていました。

4名の講演者がいらっしゃったのですが、特に面白かったのが、鯖江高校定時制の教頭先生の話です。「各市町村の適応指導教室は中学生までだが、15歳以上の学校不適応者は定時制・通信制の高校が受け入れている。昔は定時制高校は働く高校生・社会人のための高校だったが、今はその役割が変わってきた」という内容でした。

この仕事を始めてから、フリースクールにやってくる中学生が定時制・通信制高校に進学していくのを見てきました。今年卒業する不登校生や極端に成績の低い子も1月ごろには高校を決めるようになり、行き先はほとんどが「普通の高校」、つまり全日制の高校には行かず、定時制か通信制に行くことになるでしょう。

ご存知のように、定時制・通信制はまだまだ世間で冷たい目で見られています。
自分の子が定時制・通信制に行く、と言い出したら目を三角にして激怒する親御さんは今でも本当に多いと思います。それだけ、定時制・通信制に対する偏見が強いのです。
アメリカ人の妻にことことを話すと、呆れていましたが。

しかし、道守高校を始めとする定時制高校にも良い点が本当にたくさんあるのです。
4年かけて卒業するので、ゆっくり学ぶことができます。先生一人あたりの生徒の数が少ないので、先生によるケアが行き届いています。大人の学生もいるので世代を超えた付き合いができます。制服がなかったりうるさい校則が少ないので、自由な高校生活を満喫することができます。

実を言うと、私は定時制高校に憧れていた時期がありまして、親の反対で行けなかったものの、この定時制高校のメリットには20年前から気づいていました。

大人による偏った考え方によって、子どもたちがゆっくり学ぶことを許さない教育文化がこの福井県には今も存在します。15歳になっても、小学校の算数に遡って学ぶことを許容する場所がもっと世間に認められてほしい。フリースクールや定時制・通信制高校はそのような役割を担っていると思うのです。